ライブラリ掲載にあたり

本年度会長を務めます緒方満です。

本年は創立60周年に当たる年であり、いくつかの記念事業が計画立案されております。その中でも最初に提案させて頂いた事業がこの北RCHP上に掲げた

ライブラリーの掲載であります。

私はこれからの奉仕活動にはインターネットは避けて通れないものと考えており、このライブラリー事業はその緒と考えております。

ライブラリーとは図書、蔵書等から転じ保存、保管する、記録する等と一般的に解釈されております。今回の事業を要約すれば北ロータリークラブの60年間の伝統歴史を全てデジタル化して保管する。また今後の事業は全て記録されていくという事になります。従って書類資料の類はもし紛失、整理されても安全に保管されているわけであります。

このライブラリーがやがてRCの情報の宝庫となり、その情報を効率よく活用し奉仕活動の近代兵器に育てあげ近い将来には北クラブから世界にむかって情報を発信出来る基地たらんことを目指し立ち上げたものであります。

それは北クラブの奉仕活動により多くの効率と効果をあげると確信するとともに200名現会員が将来に繋ぐ使命でもあります。

又、創立当時の様子など肌で感じお持ちになっている現メンバー、例えば入会51年目をお迎えになっておられる古市實さんの当時のクラブのお話なども動画にて収録されており、これから先100周年200周年を迎えられるまだみぬメンバーもバーチャルリアリティに創立当時の会員の精神を直に共有する事ができ

「人は変われどその中を通る精神はかわらず」の伝統精神を生かし続けることも可能にしました。

それにとどまらず今後SNSなども登用し進化させリアルタイムで世界に向かって効率的な奉仕活動が出来る情報の発信基地たらんことを切に望んでおります。

しかしながらRC活動とは「まず集まる事から始まる」を原点としており、すなわちリアリティなものであります。つまりPCはあくまでもバーチャルなものであり、またあまりにも整理能力が優れていることです。それを主体として活用されてはRCの存在そのものが損なわれかねません。

今から紀元前350年前に当時の物理学の権威アリストテレスの人文科学にウエイトを置いた天動説に反し、450年前に地動説を唱えたガリレオガリレイは2度の宗教裁判を受けながら「それでも地球は動く」と天体望遠鏡を発明しコペルニクスの地動説を自然科学的エビデンスをもって証明して近代自然科学の基礎を築いたことはあまりにも有名であります。

それからさらに時が流れた今日、自然科学の発展は人文科学と自然科学とのバランスを大きく崩してしまいました。

今や、どこかで自然科学の進化を制御しなければならない時代に突入しております。

本年は時恰も16年ぶりに日本人のRI会長が誕生しました。

日本のアイデンティ、日本人としてアイデンティを見失わず、アナログの良さを整理せず、権威と品格のあるライブラリーに育てて頂きたいと切望いたします。

私の恐れる事は自然科学に偏重しすぎバランスを失ってしまった現在社会の天秤であり、このライブラリー事業がそうならないように軸足のバランスのとれた他クラブの座標となるようなライブラリーに発展していくことを願って「北RCのライブラリー」事業の発表とこの制作を担当されました方々に深い敬意と感謝を込めて挨拶とさせていただきます。

2012−13年度会長 緒方満